マルチメディアに関して会員企業にアンケート

群馬大学のマルチメディア研究会の発足は、1994年から検討されてきた。1994年夏には、前橋商工会議所と大学が共同で、商工会の会員企業860社(322社が回答)を対象にアンケートを実施した。マルチメディアに対する考えなどについて聞いた。

半数以上が「競争環境が変わる」と回答

「マルチメディアが将来の競争環境を変えるか」との質問には、76社(23.6%)が「かなり変わる」と回答した。104社が「少し変わる」(32.3%)と答えた。合計すると、半数以上が「変わる」とした。

「普及についての課題は何か」(複数回答)には、154社(47.8%)が「具体的なイメージが描かれていない」と指摘した。133社(41.3%)が研究会に関心を示した。

「未対応」が6割を超える

しかし、「将来の普及に備え社内対応をとっているか」との質問に「すでに十分対応している」と答えたのはわずか7社(2.2%)だった。対応を取っていない企業は、「ほとんど何も」「全く」をあわせて202社(62.7%)に達した。

田村教授らは、「関心の高さ」「遅れている社内対応」という結果があらわれたことを、コンピューターの担当者の関心が企業経営者の判断に結び付いていないと分析した。まずトップの意識を変えることが必要だと感じた。

セミナーを開催

そこで、アンケートで「研究会に関心がある」と答えた企業を回って、直接、経営者に研究会参加を呼びかけた。1995年度は、経営者を対象にしたセミナーを3回開いた。そのあと、「マルチメディアとニュービジネス」「マルチメディアと人間」「地域ネットワーク化」の3つのテーマで研究会を年4回開催した。

参考動画

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